輸入キウイが過去最高の売上

輸入キウイ概要

キウイの輸入量と金額

2017年、輸入キウイが輸入金額で過去最高を記録しました。

※2019年時点においても過去最高です。(2020年5月25日追記)

人口と生鮮果実の消費が年々減っているという逆風の中で

何故輸入キウイの消費は伸び続けているのか、その秘密に迫ってみたいと思います。

 

キウイの輸入先

さて、キウイはどこの国から輸入されているのでしょうか。

下図左は輸入金額の推移、右は2019年の国別輸入金額のグラフです。

出典:輸入貿易統計

ニュージーランド産が圧倒的なシェアを持っており、次いでアメリカ、チリ産が続きます。

ニュージーランド産のキウイはゼスプリ社が100%のシェアを持っていますので、国内で流通している

輸入キウイは大半がゼスプリのキウイです。

 

ゼスプリって?

ゼスプリはニュージーランド産キウイの輸入を行っている会社です。

ゼスプリによって日本に持ち込まれたキウイは、弊社を含む輸入商社を経由し、各市場や量販店に販売されます。

また、そのキウイの価格はシーズンを通して変わることがないため、安定しています。

可愛らしいキウイブラザーズのCMに見覚えがある方も多いのではないでしょうか?

ゼスプリキウイは輸入果実全体で見ても、他に例が無い程のブランド化に成功しており、

専用売り場の設置やTVCMに代表される強力な販売促進を可能にしています。

 

キウイについて

キウイの栄養


出典:https://www.zespri-jp.com/product/nutrition/density/

上の図は100gあたりのビタミンやミネラルの含有量を比較した図です。

果物にはそれぞれ特有の成分とそれに伴う効果がありますので、キウイだけ食べていればいいというわけではありませんが、

栄養バランスのために食べる果物としてキウイが優れていることが分かります。

 

キウイのおいしさ

キウイは甘味と酸味のバランスが取れたとてもおいしいフルーツです。

と言うと、首をかしげる人もいると思います。

りんごやバナナが嫌いな人より、キウイが嫌いな人は多いでしょう。

なぜなら、食べられない程不味いりんごやバナナが売っていることは稀ですが、

思わず顔をしかめる程すっぱいキウイは普通に売られているからです。

 

何故すっぱいのか。それは、未熟なキウイだからです。

未熟キウイはパイナップルの芯のように硬く、苦痛を感じるほど酸っぱいので生食には向きません。

さらに、キウイは熟すと柔らかくなりますが、見た目はあまり変わりません。

触ってみるまで未熟キウイと完熟キウイは区別できないのです。

未熟キウイを食べてしまった人は、そのすっぱさからキウイが嫌いになることもあります。

 

なぜ未熟なキウイが売られるのか

通常、果物は未熟な状態で売られることはあまりありませんが、

常温で追熟が進むキウイやアボカド、バナナ等の果実は未熟な状態で販売されてしまうことがあります。

黒くなってきたバナナやアボカドは食べ頃でおいしいですが、数日売れ残れば廃棄になってしまいますので、

最初から完熟の状態で店頭に並ぶことは稀です。

キウイも同じで、多少未熟な状態で並べる方が廃棄やクレームが少なくすむため、未熟キウイが売られるのです。

 

 

キウイのおいしいタイミング

とはいえ、未熟キウイを買ってしまっても大丈夫。

熟していないだけなので、常温で数日ほうっておけば、柔らかく、甘くなってきます。

りんごやバナナ、衝撃を与えたキウイなどは追熟を促進するガスを出すので、それらを一緒にビニールに入れておけば素早く熟します。

このように、時間の経過で大きく味の変わるキウイですが、どのタイミングが一番おいしいと感じるかは個人差があります。

柔らかくなったキウイは酸味が無くなり甘いですが、これを味が薄いと評する人もいますし、
歯ごたえある食感を好む人にも受け入れられないでしょう。
柔らかい状態からさらに日数を置くと液状に溶けて腐ってしまいますが、
見た目はもちろん、本能に危険を知らせる腐敗臭がするので食べようという気にはならないと思います。

 

ちなみに、ゼスプリが調べた「最適な食べ頃」キウイは以下の通りです。


上段が硬さ、下段が糖度で食べごろのキウイを判断しています。

左図の左側が硬度計といって果実に針を突き刺して硬さを測る機械、

右側が糖度計といって果汁を垂らして糖度を測る機械です。

測定するには専用の機材が必要なため、一般的には右図の方法で判断しましょう。

 

キウイの流通時期

キウイは北半球では10月頃、南半球では3月頃に収穫される果物です。

保存性が極めて高く、適切な保管をすれば、りんご同様半年以上貯蔵することが可能です

さらに、北半球の産地と南半球の産地を組み合わせることで通年供給されてるため、

店頭から無くなるということがほとんどありません。

 

まとめ

・栄養価が高い

・適熟ならおいしい

・価格と供給が安定している

・以上の特徴を高いブランド力によりアピールできている

などがキウイフルーツの人気につながっています。

 

今後のキウイの動向

価格は上昇傾向にありますが、消費は衰えておらず来年度も売上記録を更新する期待が持てます。

また、様々な新品種の開発も行われており、今後の成長が楽しみなフルーツです。

 

他産地のキウイについて


財務省貿易統計より

 

日本では春~秋にNZ産が、冬に国産が主に出回り、

チリ、アメリカ、韓国のキウイはその代替としての性質が強いようです。

例えば、2015年、2016年はキウイかいよう病の影響で国産キウイが不作となり、

代替として韓国産の輸入量が増えました。

2017年はNZ産が不作だったためチリ産の輸入量が増えました。

ジョージアについては、2016年に輸入が解禁され、主に加工用として使われているようです。

 

船昌商事の取り組み

弊社では主にニュージーランド産、国産、韓国産のキウイを取り扱っております。

平成18年から12年間、キウイの取り扱いのみを行ってきたキウイフルーツ部。

お客様の売り場からキウイが絶えることの無いよう、年間を通じた安定供給に力を入れています。

また、加工や売り場作りの提案など、キウイの専門家によるきめ細かい対応に自信があります。

 

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